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平成30年 年頭所感

一般社団法人 生命保険協会

会 長 橋本 雅博

平成30年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

昨年は、政府による成長戦略の着実な推進や緩和的な金融政策の継続などにより、日本経済は緩やかな回復基調を維持し、雇用・所得環境の改善が図られるなど、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向けて力強く前進した一年となりました。

また、世界的に地政学リスクが高まる中にあっても、国内株式市場は26年ぶりの高値を更新するなど、堅調な企業業績等を背景に底堅く展開した一年でもありました。

今、我が国では超高齢社会の到来により、持続可能な社会保障制度の構築に向けて、自助努力としての私的保障を提供する生命保険事業の役割はますます大きくなっていると認識しております。

我が国の生命保険制度は、1867年(慶応3年)に福沢諭吉が「西洋旅案内」の中で生命保険について紹介したことがルーツとなっております。翌年から始まった明治時代は国内に数多くの生命保険会社が誕生した門出の時代であり、社会公共の福祉の増進に貢献するという使命のもと、日本の近代化への歩み、明治150年の歩みとともに生命保険事業は着実に成長し、国民生活の向上を支えてまいりました。

本年においても、その役割を一層発揮し、安心して健康に暮らすことができる社会の実現に向けて3つの柱を掲げ、継続して取組みを進めてまいります。

1つめは、「安心社会の実現に向けて -生命保険事業の役割の発揮-」です。

医療や年金分野などの私的保障を提供する役割をしっかりと果たしていくためには、生命保険各社が自ら創意工夫を発揮し、お客さまのニーズに合った最適な保障やサービスの提供に努めていくことがこれまで以上に求められております。生命保険協会としても、消費者等からの意見の集約・分析を通じて、各社における顧客本位の業務運営を継続してサポートしてまいります。

加えて、保険教育の取組みを推進するとともに、公的保障を補完する私的保障の必要性や保険の役割等について、とりわけ次世代を担う子どもたちに理解いただけるよう、引き続き取り組んでまいります。

2つめは、「健康長寿社会の実現に向けて -健康で心豊かな社会づくりへの貢献-」です。

我が国における超高齢社会の到来を踏まえ、政府は成長戦略の一つとして「健康寿命の延伸」を掲げており、健康長寿社会の実現に向けて様々な施策が講じられております。

こうした動向を踏まえ、生命保険協会では昨年9月から「健康増進サポートプロジェクト」を開始し、スポーツ庁の後援により、スポーツを通じた健康づくり事例の募集(スポーティライフ大賞)を行いました。本大賞では、今後、全国の企業や地域団体等における優れた取組みを表彰し、世の中に広く公表することで身体を動かすことの楽しさや喜びの浸透、国民の皆さまの健康意識の更なる向上に貢献してまいりたいと考えております。

あわせて、これまでの生命保険協会における健康増進啓発活動や、生命保険各社における従業員や地域に対する健康サポート事例を取り纏めのうえ、6月頃に報告書を公表する予定です。

3つめは、「生命保険事業の基盤整備に向けた活動 -活力ある資本市場への貢献等-」です。

昨年5月にスチュワードシップ・コードが改訂され、機関投資家が投資先企業の持続的成長をサポートすることがより一層求められております。そうした中、生命保険協会では昨年7月より、各社のこれまでの活動における好事例等の共有や他の機関投資家との情報交換などを通じて、企業価値向上に資するスチュワードシップ活動について研究する取組みを実施しています。研究運営の内容については株式価値向上に向けた要望とあわせて4月頃に公表したいと考えております。

また、国民の皆さまが必要とする私的保障の準備を支援・促進するための税制や、国際的な金融監督・規制や会計基準等のあり方について検討を進め、積極的に意見発信を行ってまいります。

今年の干支は戌(いぬ)になります。「戌」という字は、「植物が茂る中に陽気を包んでいる状態」で、「育成」の字義を持っています。また、戌は十二支の中で、最も人の傍らにいる動物であり、様々な人とコミュニケーションを取りながら物事を進めていくには最適な年であると言われています。今年一年、我が国経済そして皆さまが、社会や人との結びつきを通じて、目標に向けて着実に前進する素晴らしい年となりますよう祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

以 上

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