生命保険乗合代理店業務品質認定マーク高齢者への生命保険販売(其の3)

みなさん、こんにちは。
「消費者向けコンテンツ」は、消費者の皆さまが、新たに生命保険に加入するときや、加入している生命保険を見直すときなどに参考にしていただきたい情報などを、毎週ホームページで公開します。
今回は、「高齢者への生命保険販売(其の3)」です。

【もくじ】

高齢者への生命保険販売(其の1)

  • 生命保険は何歳まで加入できますか?

高齢者への生命保険販売(其の2)

  • 高齢者の特徴

高齢者への生命保険販売(其の3)

  • 高齢者への生命保険募集の現状
  • 生命保険相談所が受け付けた苦情申出

高齢者への生命保険販売(最終回)

  • 高齢者に生命保険を募集する際に留意すること
  • 【ご参考】高齢者募集は、代理店業務品質評価基準で代理店に確認しています。

高齢者への生命保険募集の現状

生命保険協会が発行している「相談所リポートNo98<令和3年度>の「高齢者(70歳以上)の苦情受付状況」によると、生命保険相談所が受け付けた苦情項目別*受付件数のうち、44.2%が新契約関係で、次いで30.1%が保険金・給付金関係、20.8%が保全関係となっています。
*苦情項目には、「新契約関係(新規に生命保険に加入する際の苦情)、収納関係(保険料の払込に関する苦情)、保全関係(加入後の各種手続の際の苦情)、保険金・給付金関係(保険金や給付金の支払の際の苦情)、その他」の5つに区分しています。
全年齢層での新契約関係の苦情の割合は34.4%、保険金・給付金関係は29.3%、保全関係は23.7%ですので、高齢者と全年齢層の区分ごとの傾向は変わらないものの、高齢者では新契約関係の苦情の割合が特に高いことが分かります。
高齢者の新契約関係の苦情占率が高い理由は複数あるかと思いますが、「高齢者への生命保険販売【其の2】でもお伝えした通り、認知能力の低下をはじめとした知的機能の衰えにより、生命保険募集人の説明内容を理解しないまま契約に至った結果、苦情に結びついている可能性が考えられます。
このことからも生命保険代理店や生命保険募集人は、高齢者の方に生命保険を募集する際には、高齢者の事情を踏まえた対応が重要になります。

生命保険相談所が受け付けた苦情申出事例

生命保険相談所が受け付けた高齢者からの苦情申出事例をご紹介します。
<新契約関係>
●数年前、担当者に何度も訪問され、半ば無理やり終身保険に加入させられた。
そのうえ、契約内容を確認したところ、継続すると損をする契約であった。
そんな保険に加入したつもりは無いので、契約を取り消してもらいたい。(申出人80歳代)
<保険金・給付金関係>
●70代で加入した年金保険について、来年から年金支払が開始される。年金を一括で受け取りたいと申し出たところ、毎年受け取った場合の総額より1割ほど少なくなると言われた。
加入時、そのような説明は受けていないので、契約を取り消して保険料を返金して貰いたい。
<保全関係>20年以上前に加入した定期保険を解約したところ、解約返戻金が、保険証券に記載された金額の4分の1の金額であった。
●納得いかないので、保険証券に記載されている金額を支払ってもらいたい。(申出人70歳代)

生命保険は契約期間が長期のものがありますので、契約加入時は若くても、契約を継続いただいているうちに、お客さまが高齢化していくこともあります。
加入時のみならず、アフターフォロー時においてもお客さまの特性に配慮した対応が生命保険代理店や生命保険募集人には必要となります。

ご意見ご要望などはこちらまでお寄せください
次回は12月26日(月)に、「高齢者への生命保険販売(最終回)高齢者に生命保険を募集する際に留意すること、【ご参考】高齢者募集は、代理店業務品質評価基準で代理店に確認しています。」をお伝えします。

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