2026年 年頭所感
2026年1月5日
一般社団法人 生命保険協会
会長 高田 幸徳
令和8年の新春を迎え、謹んでお慶び申しあげます。
昨年は、昭和100年という節目を迎える中、4月から10月にかけて開催されました大阪・関西万博が一般来場者数2,500万人を超える成功裏に幕を閉じ、史上初の女性総理の誕生や新たな政権の枠組みの発足、日経平均株価5万円を超える史上最高値更新など、わが国にとって大きな転換点を迎えた年でもあったと思います。こうした中、いわゆる「2025年問題」に象徴される少子高齢化の課題は年々深刻さを増しており、地震や台風、大雨などの自然災害も相次いで発生しております。被災地域の皆さまが安心して過ごせるよう、一日も早く復興が進むことを、心よりお祈り申しあげるとともに、生命保険業界としても、引き続き、保障の提供を通じた貢献や被災地の皆さまに寄り添った肌理細やかな対応を進めてまいりたいと思います。
時代の変わり目にある今こそ、将来への確かな備えと安心を提供してきた生命保険業界が使命を果たすときであり、誠実で着実な事業推進の下で国民生活の向上に一層貢献してまいりたい。こうした想いを胸に、本年も、昨年7月の協会長就任時に申しあげた次の3点を軸に、引き続き積極的に取組みを進めてまいります。
1.顧客本位の業務運営の推進
お客さまの最善の利益を追求する「顧客本位の業務運営」は、生命保険業界が事業の礎として絶えず推進し続けていかなければならないものであり、何より優先すべき考え方です。本年も引き続き、取組みのレベルを前進させ、高度化を推進してまいります。
「営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の更なる高度化にかかる着眼点」については、昨年10月に会員会社の取組状況や高度化に向けた対応を確認するためのフォローアップアンケートを実施いたしました。アンケート結果を踏まえ、各社役員や代表者による意見交換会を開催することで、態勢強化に継続的に取り組む必要があることを認識共有してまいります。
代理店チャネルにおける乗合代理店の保険販売においては、会員各社の体制整備や保険代理店との適切な関係構築等を推進していくにあたり、監督指針改正等を踏まえた協会ガイドラインの新設・改正等を行うなど、各種取組みを実施いたしました。本年は、昨年5月に成立した「保険業法の一部を改正する法律」が施行を迎えます。着実な施行に向け、会員各社や委託先代理店の体制整備の後押しを行うことを通じ、代理店を含む業界全体として、お客さまの最善の利益の追求に努めてまいります。
2.持続可能な社会とよりよい未来への貢献
生命保険業界がより一層、国民生活の向上に寄与していくためには、「持続可能な社会」の実現に加え、「よりよい未来」を目指すことも視野に入れた取組みを推進することが重要であると考えており、本年も関連する様々な取組みを実施してまいります。
国の豊かさを示す新たな指標の1つとして国際的に議論されているWell-beingを取り上げ、生命保険業界の貢献のあり方などについて発信するシンポジウムを5月に開催いたします。
また、昨年9月に会員各社において実施したアンコンシャス・バイアス解消のための取組事例調査の結果を取りまとめ、2月に報告書として公表いたします。さらに、「介護離職問題」に関する業界の取組状況等を取りまとめた報告書を作成・公表するほか、3月には、会員各社の女性リーダー候補者を対象とした講演会・ネットワーキングイベントを開催いたします。
本年もこうした取組みを通じて、生命保険業界における女性の更なる活躍を推進するとともに、働く誰もがWell-beingを実感できる業界の実現を目指して、活動を進めてまいります。
3.生命保険業の健全な発展に資する情報発信
生命保険業界が安定して事業を継続し、お客さまに安心を提供し続けていくためには、我々の活動を広くご理解いただくことが重要であり、本年も様々な情報発信を行ってまいります。
生命保険募集人の多様性や意義についてのご理解を深めていただくとともに更なる活躍を後押しする目的で、昨年9月に生命保険募集人を総称する親しみやすい呼称を公募いたしました。2月に大賞を発表する予定ですので、是非ご注目いただければと思います。
また、昭和100年という節目を記念し、社会の主要な出来事と並行して生命保険業界の歩みを年表でたどり、提供する商品の切り口から時代の課題にどのように対応してきたのかを整理した「昭和時代の生命保険事業について」を本日、公表いたしました。昭和100年の節目を迎える今、生命保険業界は、その歴史的使命を継承しつつ、誰もが安心して健康に暮らせる社会の実現に向けて、これからも取り組んでまいります。
これら3点の取組みの軸に加え、国民の皆さまが必要とする多様な生活保障の準備を支援・促進するための税制面での拡充や、様々な活動に関する国内外への発信等、生命保険業界がお客さまからの信頼を維持し、健全に発展していくための基盤整備にも継続して取り組んでまいります。
今年の干支は「午(うま)」でございます。午は「前進」「飛躍」の象徴であり、一説には、古来より神の乗り物として神聖視されてきた縁起の良い動物であるとされています。干支が表すように前向きな良き年となるよう願いを込めつつ、本年も、生命保険協会長として、確かな安心と信頼を広げ、よりよい未来に貢献することを目指して、力強く前進してまいりたいと思います。
最後になりますが、本年が皆さまにとって素晴らしい年となることを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
以 上
